お風呂場のタイルがひび割れている際に、どのような補修をすれば良いのか紹介していきます。
・浴室タイルのひび割れってどんな補修をすればいいの?
築年数が経過してきて経年劣化により欠けてしまったり、シャワーヘッドをぶつけた衝撃でタイルが割れてしまうことがあります。
そのまま放置しているとお風呂に入る際に、シャワーの水しぶきが壁面にかかることで水分が浸透していき、壁の下地に回り込み建物に悪さをする可能性があるのです。
木造であれば浴室の湿気も一緒にこもって床下の根太や大引き、土台を腐らせてシロアリの発生を引き起こしてしまうこともあるのです。
コンクリート造でも防水層が破断していたら、他の部屋に漏水してカビを発生させてしまう可能性もあるでしょう。
どのようにして自分たちで浴室のタイルを補修するのか見ていきましょう。
・最適な浴室タイルのひび割れ補修方法
浴室のタイルが剥がれてきたり、ひび割れに気が付いても「まだ大丈夫だろうと」と思われていませんでしたか?
1枚のタイルがひび割れている程度であれば、ご主人様が補修すれば殆ど費用をかけずに済むでしょう。
お金をかけずに自分でタイル補修
ホームセンターでタイル補修に必要な材料を購入して始めてみましょう。
タイルの表面のぬめりを拭く
浴室のタイルの表面はシャワーで飛び散ったシャンプーや石鹸カスなどが付着しているので、乾いた雑巾で奇麗に拭き取りましょう。
タイルのひび割れ部分が粉々になって動いている時には、マイナスドライバーの先で欠き出します。
湿気があると補修材の粘着が悪くなるので完全に乾燥させます。
ひび割れ周りを養生する
ひび割れを埋めるコーキング剤が広がりタイルの表面を汚さないように、マスキングテープを5mm幅でひび割れの周囲に貼り付けます。
ひび割れがギザギザに波打っていたら、それに合わせてマスキングテープも角度を付けて折りながら貼ります。
コーキングを打つ
タイルの色合いに合わせたホワイトやブラウン系のコーキング剤をひび割れに沿って打ちます。
コーキングガンにコーキング剤をセットして、先端のキャップを取り外して銀紙のフタに穴を空けてキャップを戻します。
丁度マヨネーズのような感じですが、銀紙はコーキング剤の内側でフタがされているので破るしかありません。
キャップの先端はひび割れのサイズに合わせてカッターでカットしておきます。
ひび割れに先端を押し付けてガンの握り加減を調整しながら形状に合わせてコーキング剤を充填していき完了したら、ガンを緩めてコーキング剤を取り出します。
余った材料は先端をビニールテープでグルグル巻きにして空気に触れないようにすることで再利用できます。
コーキングの仕上げ
タイルの面に合わせてヘラを押し付けながらコーキング剤の膨らみを平滑に仕上がていきます。
何度も触ると表面が汚くなるので、できるだけ1発で仕上げましょう。
ヘラの押し付けが弱いとマスキングテープを剥がす際に、コーキング剤が撥ねてきて仕上がりが悪くなるので注意しましょう。
養生を剥がして最終仕上げ
ひび割れに注入したコーキング剤の表面が硬化したらマスキングテープをゆっくりと剥がします。
ヘラの押し付けが緩いと毛羽立つ場合があるので余分なコーキングは、カッターでカットして仕上げます。
養生より外れた部分や周囲のタイルに付着してしまった汚れは拭き取ります。
材料代は2千円もあれば十分ですが自分でやるとなると手間がかかるし、プロの職人と比べると仕上がりがイマイチでしょう。
綺麗にタイル補修をするには、プロに依頼することになりますが注意ポイントを一緒に見ていきましょう。
プロに任せる万全なタイル補修
建物自体の老朽化が激しくタイルのひび割れている範囲が広い場合には、タイルを剥がして補修することになるので専門業者に依頼する方が宜しいでしょう。
下地の防水層が破断してしまうと、そこから水漏れの原因を作ってしまう可能性があるからです。
状況によっては浴室タイルの全面貼り替えをした方が防水処理を確実にできるし見栄えも見違えることでしょう。
タイル補修の費用はどれくらい
部分的タイルの補修工事であれば1日で完了するので2万円~4万円程度が目安となるでしょう。
補修方法はタイルの色に合わせた主剤と硬化剤を混ぜた補修剤をひび割れに刷り込んで仕上げたり、割れた部分のタイルだけを剥ぎ取り修復する方法があり、専門業者の施工方法により異なるので事前に確認しましょう。
ただし下地部分の腐れや部材の取り換えが発生した場合には、追加費用がかかる場合があるので注意が必要です。
タイル補修を専門にしている業者に相見積もりを依頼して比べられた方がいいでしょう。
どんな業者が良いのか
良心的な見積もり
現場調査を隈なくしてくれて良心的な見積もりを提出してもらえると追加費用も少なくて済むでしょう。
不十分な現場調査で項目以外は全て別途工事ですと見積もりに明記されていたら要注意です。
不明な点は確認して項目に盛り込み再見積もりさせることで追加費用を抑えられるでしょう。
保証は万全か
タイル補修が完了して数日してからお風呂場から水漏れが発生してしまい、何らかの施工不良が原因と思われる場合には、アフターメンテナンスにより無償で補修してもらわなければなりません。
契約時に保証内容を忘れずに確認しましょう。
会社の実情を調べる
浴室のタイル補修工事の実績が豊富にあり評判が良いことは当然ですが、会社の経営状態も確認しましょう。
暫くして倒産してしまったら保証が受けられなくなる可能性があるからです。
リフォームに必要な資格や担当者の技術力も重要なので、タイルに関する質問をぶつけて受け答えできるかテストしてみましょう。
即答できずに持ち帰ったり見当違いな答えをするようでは信用できません。
費用を抑えるには
タイルの部分的なひび割れ補修をするには、職人の人件費とコーキングなどの材料費、会社の経費がかかってくるので部分的でも数万円はどうしても必要になります。
他にも水回りのリフォームを合わせて行うことで現場管理が効率化できるし、材料の数量がまとまるので値引き調整がしやすくなるでしょう。
この際イメージチェンジで浴室の古臭いタイルを全面撤去し、浴槽を新しくして壁面と床面に綺麗なタイルを貼れば施工手順もスムーズになります。
【タイル張替えのような少額のリフォームで優良業者を探す際に参考になる記事があります。】
・まとめ
浴室のタイルにひび割れがあるのを知っていながら、何年もそのまま放置して手を打たないでいるなら要注意です。
ひび割れが酷くなりタイルが剥がれてきて、水分が壁や床の裏側に侵入している可能性が高いでしょう。
ご自分で補修されても構いませんが、しっかりできるか自信が無かったり保証が気になるなら専門業者に早期に依頼される方が望ましいです。
紹介した補修方法が参考になれば幸いです。