家族の高齢化に伴い介護が必要となり、リフォームを計画されてるのであれば補助金を利用した方がお得です。
介護リフォーム補助金の注意ポイントを紹介します。
・補助金の流れが分からないと損をする
介護リフォームで大切なことは、介護される方の病状や動作を理解して自宅のバリアを取り除いていく知識や経験が必要です。
依頼するリフォーム業者が被介護者のことを理解していることが重要で、家族やケアマネージャーと連携できなければ上手くいきません。
ですから経験の少ないリフォーム業者を選んでしまうと、助成金の手続きがスムーズに運ばなかったり、使いずらくて後悔する可能性が高くなります。
・介護リフォーム補助金のチェック事項
1、補助金支給の条件
介護保険制度の補助金を受給する条件としては、被介護者が要支援か要介護状態のどちらかの場合です。
2、補助金の上限を把握する
被介護者1人に対して20万円までのリフォームが可能で1割の2万円を自分で支払うことになります。
介護リフォーム工事の範囲が20万円以上になった場合には、補助金の対象外となり全額負担になります。
補助金の範囲内で介護リフォームを収めたい場合には、20万円以内のプランを立てる必要があります。
それぞれの市町村でも助成金があると思いますが、所得や納税額や介護保険との同時利用などの制限が、設けられている場合もあるので窓口で相談されて下さい。
3、介護リフォームの補助金対象工事を把握する
介護リフォームの目的は被介護者が、自力で日常生活が送れるようにすることと、同時に介護者の負担を減らす目的があります。
1、手摺を設置する
出掛ける時や帰宅時に玄関で座ったり立ったりする動作で、被介護者が掴り易い位置で、自分の体重を支えることができるように手摺を設置します。
その流れで廊下での横移動やトイレでの座ったり、立ったりがしやすいように手摺が必要となります。
外部でも道路からアプローチ部分に、階段やスロープがあれば床面から立ち上げたり、壁面にも横移動がスムーズにできるように外部用の手摺を設置します。
2、床の段差の無くす
リビングと和室の境にある敷居部分の段差や、浴室やトイレの水返しのための段差が、被介護者の躓きの原因となるので段差解消します。
大きな段差がある玄関などではスロープを設置することで、通院やデイサービスへ出かける際の車椅子の移動もスムーズになります。
3、床材を滑らないようにする
浴室などの水回りは滑りやすく転倒の恐れがあるので、滑りずらい床材に変更することで安全になります。
被介護者が車椅子での移動をスムーズに行うために、畳間をフローリング仕上げにリフォームします。
玄関周りは雨天時に滑りやすくなるので、スリップ防止の表面加工された仕上げに変更します。
階段の踏み面に滑り防止処理をするなどがあります。
4、木製建具の改善
被介護者の握力低下がある場合には、ドアの開閉も厳しくなるので操作しやすいドア本体やノブに取り換えます。
車椅子での移動は特に腕の力を必要とするので、軽く開閉できるように引き戸へ変更します。
開口幅を広げ3枚引き戸などにすることで、介護者も一緒に出入りしやすくします。
5、便器の取り替え
和式のトイレは、被介護者の座ったり立ち上がり動作の範囲が広くなり、負担になるので洋式トイレに変更します。
同時に暖房便座や洗浄機能付き便器へ交換することもできます。
【バリアフリーについて、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。】
6、リフォーム工事に付随する工事
手摺を設置するための下地補強や外部の場合には周辺の補修が必要となります。
木製建具の枠を取り替えると周辺の壁材の補修も必要となります。
便器の取り換えも和式の便器撤去や床面のタイル補修、給排水配管工事が必要となります。
その他該当する介護リフォームを行うために付随してくる工事をします。
4、介護リフォーム業者を選定する
介護リフォームは、被介護者の日常生活の行動で負担の掛かっている部分を確認して、改善していく地道な作業をしなければなりません。
できれば福祉住環境コーディネーターの資格を所持していて介護リフォームの施工実績が多く、支援センターやケアマネージャーの評判が良い業者を選定すれば間違いないでしょう。
市区町村により、リフォーム業者の指定があれば当然そのリストにある業者を選びましょう。
【少額リフォームでも対応できる業者について、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。】
5、補助金の流れを理解する
1、介護認定
市区町村の介護認定受理。
2、相 談
住宅の介護リフォームについてケアマネージャーや役所の介護保険担当者と相談します。
3、プラン作成
リフォーム業者やケアマネージャーなどの介護関係者と調整してプラン作成及び見積もり依頼。
4、書類提出
住宅の介護リフォームのための補助金支給申請の書類を役所に提出します。
(支給申請書、住宅改修理由書、介護リフォーム工事の見積書、住宅リフォーム前の現況写真や図面)
5、審査結果
申請の審査結果を待ってリフォームを開始します。
6、改修費支給
リフォーム工事竣工後に費用の詳細が分かる書類を役所に提出すると、リフォーム計画書類と工事完了状況を照合して住宅改修費が支給されます。
(住宅改修費用に関する領収書、リフォーム工事費内訳書、リフォーム工事竣工後の状態を確認できる場所ごとの改修前と改修完了後の状況や、撮影した日付が確認できる写真、図面)
・介護リフォームの補助金まとめ
家族が高齢になり住み慣れた場所で、引き続き安全に気持ち良く生活できるようにすることが、介護リフォームの目的であり事前に準備して進めたいものです。
しかし本格的に自宅をバリアフリー化するには、多額のリフォーム費用が掛かるため頭の痛い所ですが、補助金の注意点をチェックすることでスムーズに目的のリフォームができることでしょう。
介護リフォーム補助金の注意ポイント
介護リフォームを依頼するリフォーム業者が被介護者のことを理解していることが重要。
経験の少ないリフォーム業者を選んでしまうと助成金の手続きがスムーズに運ばない可能性が高くなる。
「介護リフォーム補助金のチェック事項」
1、介護保険制度の補助金を受給条件は、被介護者が要支援か要介護状態のどちらかの場合。
2、補助金の上限は被介護者1人に対して20万円までのリフォームが可能で1割の2万円を自己負担。
市町村でも助成金は制限が設けられている場合もある。
3、介護リフォームの補助金対象工事
・手摺を設置する。
・床の段差を解消。
・床材を滑らないようにする。
・木製建具の改善。
・便器の取り替え。
・リフォーム工事に付随する工事。
4、介護リフォーム業者は、福祉住環境コーディネーターの資格を所持、リフォームの施工実績が多く、ケアマネージャーの評判
が良い業者を選定する。
「補助金の流れを理解する」
1、市区町村の介護認定受理。
2、ケアマネージャーや役所の介護保険担当者と相談。
3、リフォーム業者と調整してプラン作成及び見積もり依頼。
4、介護リフォームのための補助金支給申請。
5、審査結果後リフォームを開始。
6、リフォーム工事竣工後に費用の詳細が分かる書類提出により住宅改修費支給。