ホームエレベーターの価格は?維持費は?成功するリフォームのコツ

ホームエレベーター 価格

高齢の母親と一緒に生活することになりホームエレベーターの設置を考えていますが、自宅に設置するにはどれくらい費用が掛かるのか、維持費もどの程度なのか検討がつきません。

そんな方へホームエレベーターリフォームをするために必要なことを説明していきます。

・ホームエレベーターは必要なのか?

狭小住宅で1階にどうしても両親の寝室を作るスペースが取れない場合や、スペースはあっても近隣にマンションが建っていて日照が悪く、2階にリビングがあるので車椅子でも体の負担が少なく上れるホームエレベーターは利用価値があるでしょう。

それと介助が必要な時には、ご家族も一緒に付き添って利用できるのもホームエレベーターが求められる理由と言えます。

高齢者 介助

贅沢な印象を持たれると思いますが、2階のベランダに洗濯物や布団を運ぶ際や疲れていて、2階の寝室に上って行くことが辛いときにホームエレベーターがあれば助かることでしょう。

ホームエレベーター 必要

ではホームエレベーターにはどのような特徴がるのでしょうか。

【バリアフリーリフォームの注意ポイントついて、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。】

バリアフリーリフォームの相場ってどれくらいなんでしょうか?ご家族の高齢者が歩幅が狭くなってきたり筋力低下など体の衰えを感じてきたら転倒事故が心配なので早急の対策が必要でしょう。場所ごとにシミュレーションをして障害を改善する方法を紹介します。

・ホームエレベーターの特徴

メリット

高齢の両親が階段を使わないでいい。

メリット

優雅なイメージを演出できる。

日当たりに有利な2階や3階にリビングを配置できる。

同じ家族構成であれば建物の売却時にアピールポイントとなる。

デメリット

設置費用が高い。

ランニングコストが掛かる。

故障や停電時が不安。

建物の強度により設置できないことがある。

一般家庭には売却しずらい。

運動不足になる。

・ホームエレベーターの疑問

停電したらどうする

電力で動かしているホームエレベーターなので、急な停電時に大丈夫なのか気になるところです。

停電時

バッテリーで運転できる装置が付いているので、下の階まで自然と下りて行き解放される仕組みです。

オプションを付ければ地震などの緊急事態でも自動停止するシステムを追加でき、心配であれば外部と通話ができるように電話機も装備できるので安心でしょう。

外部通話 電話

維持費は?

ホームエレベーターを利用する上で忘れてはならないのがランニングコストです。

電気料

エレベーター 電気代

奥さんが気になるのは電気料だと思いますが年間でも6千円~8千円程度なので家計に意外と優しいでしょう。

摩擦を利用することで自発発電するタイプもあるのでメーカー選定時に確認されて下さい。

定期点検費

人を乗せて昇降するので安全のために法的な定期点検が建築基準法で定められています。

定期点検

専門業者に依頼すれば年間で5万円~8万円程度は掛かります。

メンテナンス費

急な故障やトラブルで閉じ込められた時に対応してもらうためのメンテナンス費用です。

メンテナンス費

メンテナンス契約をしていないと実費精算になるので、最初から年間で5万円~7万円程度でメンテナンス契約することで万が一のときにも安心でしょう。

自動着床装置のバッテリー交換費

停電時に自動着床する装置のバッテリー交換も必要となるので1回の取り換えで4万円程度になります。

油圧式のオイル交換

エレベーターを油圧式で設置された場合には、正常な稼働を維持するために5年に1回毎はオイル交換する必要があり6万円程度は必要でしょう。

固定資産税

建物にホームエレベーターを設置することで固定資産税の評価額が上がるでしょう。

このようにエレベーターの工事費以外にも維持費が必要となるのでリフォーム予算にしっかりと組み込まれておくと慌てずに済むでしょう。

ホームエレベーターの価格は?

ホームエレベーター 価格

エレベーターを稼働させる方法がワイヤーでカゴを巻き上げるロープ式なのかジャッキで支持する油圧式でも違いがあるでしょう。

一般的な木造軸組み工法のロープ式でおよそ310万円から450万円、油圧式でおよそ270万円から430万円が目安で建物の改修工事費がそれに上乗せされます。

ホームエレベーターは室内の吹き抜けなどのスペースを利用できれば良いですが、新築時から計画されていなければ外付けすることになり、壁の撤去や新たに建物を増築する必要があり工事費がプラスされるでしょう。

もちろん建物の構造が中高層でも良く採用されている鉄筋コンクリート造の場合と住宅に多く見られる木造軸組み工法とでコストに開きが発生します。

メーカーごとに同条件で相見積を取られると良いでしょう。

【ホームエレベーターの相見積もりを簡単に依頼できる方法があるので忙しい方にお勧めの記事です。】

リフォームで重要なのが最適なプランと見積もりですがタウンライフリフォームなら厳選されたリフォーム会社から一括資料請求できプロのアドバイスも受け取れ大変便利です。タウンライフリフォームが本当に信頼できるのか?利用した結果などを紹介しています。

寿命はどれくらい?

ホームエレベーターも建物本体と同じように長い間使用していると本体や機器類が痛んでいて故障などの不具合が増えてきます。

使用状況やメーカーにより違いますが設置後20年~27年くらいが新たなエレベーターへの交換時期と言えるでしょう。

受電盤や制御盤、カゴ上運転装置などの部品は10年程度で取り替え時期です。

・ホームエレベーターリフォームで後悔しないコツ

確認申請が必要

ホームエレベーターを設置する場所が防火地域であったり、増築に伴い面積が10㎡を超えて増える場合にはリフォームでも確認申請が必要となります。

確認申請

別途申請費用が12万円程度掛かりますが、依頼予定のリフォーム業者に事前に確認された方が良いでしょう。

安くする秘訣

ホームエレベーターを設置するリフォームは、本体工事以外にも建物の外装や内装を撤去したり復旧することもあり高額となります。

できるだけ工事費を抑えるために試してみた方が良いコツを紹介します。

メーカーにより違いがある

ホームエレベーターのメーカーにより、リフォーム対応型や省エネタイプなど機能の違いやオプションもあり本体価格に違いが生まれます。

歩行によるのか車椅子で利用するのかによっても、サイズが異なってくるで確かめる必要があるでしょう。

メーカーによって値引き率が違うこともあるし、メンテナンス契約を含めれば比較的調整しやすいので全体的に条件を揃えて相見積を依頼することが重要です。

エレベーター 相見積もり

建物に関する撤去費や外装工事、内装工事費などの割合なども極端に高くないのか、数量落しが無いのかなどをチェックすることで余計な追加工事を防ぐことができるでしょう。

内装のフルリフォームと一緒にする

エレベーターを設置するために既存の壁や天井を壊してエレベーターシャフトを造ることがありますが、部分的に壁の下地材を組み立てて石膏ボードを張るよりも室内全てをフルリフォームすることで作業も捗り効率的になるでしょう。

フルリフォーム

現場管理費や諸経費もリフォーム工事のボリュームがある方がコスト削減になります。

ホームエレベーター以外の方法

階段昇降機を設置

既存の階段を利用して階段昇降機を設置することで費用を抑えることができるでしょう。

階段にレールを取りつけてその上を椅子が上り下りする仕組みです。

設置場所の条件などで施工が難しい場合もあるので事前に専門業者の確認が必要でしょう。

間取りの変更リフォーム

ホームエレベーターの必要性がある家族が上階に移動する必要がないような間取りをリフォームします。

2階にリビングがあるのであれば日当たりが悪くても1階部分に移動して、LED照明などを取り付けることで暗さを補うことができるでしょう。

規模にもよりますが床や壁、天井の撤去復旧の内装工事、内部建具の移動、照明やコンセントの配線切り替え、照明移動、エアコンの移設などでもエレベーター設置と比べれば低コストで済むでしょう。

エレベーターシャフトが造りやすいか

エレベーターを設置するには1階から2階や上階へのシャフトが必要となります。

吹き抜けや1~2階の収納部分が揃っていれば新たにシャフトを造れますが、既存の部屋を全て解体するのであれば構造体や基礎に干渉して移動を余儀なくされたり、内装工事の範囲が広がればそれだけ数量が増えて費用が嵩むのでシャフトが造りやすい場所を選ばれた方が理想的でしょう。

古い建物は強度の不安

ホームエレベーターを設置するのは、建物自体が建築基準法に適合しなければならず検査済証と申請書の複本が必要です。

建物が老朽化しているであろう旧耐震基準時の昭和56年5月以前に建築されているのであれば市区町村の建築指導課で確認された方が良いでしょう。

同時に建物の建ぺい率や容積率がオーバーしていないかも依頼される業者の設計担当者がチェックすることになります。

【耐震補強の進め方について、こちらの記事で詳しく書きました。ご参考ください。】

最近木造の自宅が揺れるので耐震補強を考えられていませんか。安易に進めてしまい依頼の手順を間違えると高額な費用になってしまいます。最初は自分で耐震チェックを実施して自宅の地震に弱い部分を知ることが大切です。後悔しない方法を紹介します。

建物の強度不足の場合

エレベーター本体を設置して上下に稼働させるためには、シャフト部分の強度が満たされていないと危険であり設置が厳しくなります。

どうしても設置したいのであれば木造軸組み工法でも自立鉄塔付のエレベーターにすることで、安全に設置することは可能です

がおよそ120万円~160万円程度は追加費用を見込まれた方が良いでしょう。

外付けの場合の防水処理

建物の外側にシャフトを設置する場合には、建物本体に屋根と外壁を接続することになるので防水処理上弱点になりやすいでしょう。

構造にもよりますが雨漏りしないよう、2重3重に水返しできる納まりを検討する必要があります。

事前打ち合わせで施工業者には雨漏りが発生しないように問いかけることで注意を払うことでしょう。

カゴの大きさと扉の方向

エレベーターのカゴの大きさは、小スペースの2人用や車椅子でも出入りできる開口部の幅が80㎝のタイプで少し広めの3人用などがあります。

カゴ 大きさ 扉 方向

扉の開閉も一方の方向だけでなく、別の階で後ろ側から出入りすることも可能です。

エレベーターに面する部屋の用途や利用方法によりプランが決まるので事前にチェックする必要があるでしょう。

・まとめ

まとめ

ご自宅にホームエレベーターを設置するために必要なポイントを紹介してきましたがどうでしょうか。

建物の構造やエレベーター機器の選定、メーカーや業者選びなど、これからやることは山ほどあります。

ご家族のために、すごしやすいマイホームに生まれ変えるためにホームエレベーターが必要だと思われているのでしょう。

忙しいと思いますが焦らずにじっくりと、1つ1つチェックしなが進めていけば後悔しないホームエレベーターリフォームを行うことができます。

【二世帯住宅のリフォームをお考えであれば参考になる記事があります。】

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