再建築不可の住宅リフォームで後悔しないための注意点を紹介していきます。
・再建築不可の住宅をどうしたらいい?
両親が新築で建てた実家も築年数がかなり経過して老朽化が激しい状況です。
家族でも「更地にして売却した方がいいんじゃないか」「リフォームすればまだまだ住める」と意見が分かれるところです。
私としても愛着のある家なので修繕してどうにか住み続けたいのですが、再建築不可でリフォームするには色々な制約があり悩んでいます。
このように建築基準法改正前に建てられた住宅で現在の基準に合わないために、お疲れ様です。理想的なリフォームができない現状を目の当たりにしてきました。
ではどのようにすれば再建築不可の住宅でもリフォームを思い通りに進められることができるのかチェックポイントを一緒に見ていきましょう。
・再建築不可のリフォームチェックポイント
再建築不可の住宅とは
建物は基本的に幅が4m以上(区域により6m以上の場合もある)の道路に2m以上接する必要があります。
理由としては万が一火災が発生した時に消防車がスムーズに目的の建物まで侵入できるように、病状が悪化して救急車を呼んだのに、道が狭すぎて離れた場所で立ち往生してしまったら人命に関わる大きな問題なので接道義務を定めている一つの要因なのでしょう。
地震などの自然災害時に各世帯から通ずる避難経路としても重要な枠割を担います。
この条件を満たしていない古い建物は旧建築基準法で建てられた住宅なので、現在の建築基準に適合しないことになり接道義務違反となり再建築不可で確認申請ができないのです。
これまでも接道義務や日影斜線規制、公道義務などが都度改正されてきていますが建築基準法の改正は今後も行われると予想され再建築不可の条件が厳しくなる可能性もあるでしょう。
再建築不可でも可能なリフォームとは
再建築不可の建物は改築や床面積を増やしたり上の階に増築することができません。
ではどのようなリフォームであれば行うことができるのでしょうか。
それは確認申請が不要な範囲で行うことでクリアすることが可能です。
木造2階建ての延べ床面積500㎡以下の建物であれば例外として劣化した部分を以前のような状態に修繕したり、構造や規模を同じよう損なわずに模様替えすることはできるのです。
建物の耐震性能はどうか
再建築不可の住宅は新耐震基準改定前の昭和56年以前の場合が多く、地震に耐えられない可能性あるので耐震補強も合わせてリフォームを計画された方が望ましいでしょう。
売る予定はあるか
再建築不可の住宅を近い将来売却する予定があるのであれば、築年数が経過していることで修繕費用がかなり高額になるので利益を出せる金額で売ることは厳しいでしょう。
そのまま手を入れて住み続けるか賃貸に出された方が得策だと思います。
再建築不可のリフォーム費用は
定期的に小まめにメンテナンスリフォームをされていれば宜しいでしょうが、長年ほったらかしの状態で老朽化し屋根や外壁も亀裂や捲れで雨漏れしていて、骨組みが腐ってしまい補修や補強が必要な場合には高額になる傾向にあります。
建物の老朽化が酷くて倒壊してしまうと危険ですし、取り壊してしまうと新築することはできなくなるので早めに修繕計画を立てて実行することが費用を抑える秘訣でしょう。
リフォームローンは利用できるのか
融資銀行が再建築不可の建物を担保としてどこまで評価してもらえるかによりますが、通常の建物のリフォームローンと比べると条件は厳しくなるでしょう。
住宅ローンでお世話になっている銀行に相談されて、融資額を抑える意味でも頭金として3割程度は準備された方がスムーズにリフォームすることができます。
リフォーム業者の選び方は
再建築不可の古い住宅を一部分の柱のみを残しておけば、好きなようにリフォームできると軽い口調で煽ってくる業者は信用できません。
建築基準法に抵触する大規模な構造体の修繕を施主を欺いてリフォームを着工しても、地方自治体のパトロールで指導を受ければ改善命令を下される可能性もあり大事になることでしょう。
信頼できるリフォーム業者で再建築不可の施工実績が豊富で施主が困っていることを素人では思いつかないアイデアで解決してくれる技術力があると安心です。
施主の要望で増築して面積が増えるようなら法規に照らし合わせて「それは出来ませんがこの方法なら可能です」と分かりやすく真摯に説明して代替え案を提示してもらえます。
担当者一任ではなく会社ぐるみでコンプライアンスを絶えず重視して、地方自治体と連携を絶えず取りながら再建築不可の住宅を住みよい環境に生まれ変わる手伝いをしてもらえることでしょう。
・再建築不可のリフォームまとめ
再建築不可の住宅をリフォームする際には、表面上見えない骨組みの老朽化の状態などを調査して厳密にどこまでを補強して修繕を進めるのか判断しなければなりません。
それには経験が豊富な建築士や専門業者のアドバイスが不可欠です。
地方自治体によっても再建築不可のリフォーム範囲も微妙に解釈が異なる場合があるので行き違いがないように工事前に打ち合わせ調整をすることがとても重要です。
再建築不可のリフォームチェックポイントが少しでも参考になれば幸いです。